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熊本大学 大学院生命科学研究部 神経分化学教室

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研究

(B)Akhirin

 レンズ由来で眼の発生に関与する遺伝子探索から、新規遺伝子のクローニングに成功し、Akhirinと命名した。(Ahsan et al., Dev. Dyn. 2005)AkhirinのAkhiは、バングラディシュ語で眼を意味しAkhirinの特性として以下のことが明らかになっている。

① 分泌型タンパク質でLCCL(Limulus factor C, Coch-5b2, and Lgl1)ドメインと細胞接着に関わるvon Willebrand factorドメインから構成される。眼の硝子体から分泌されるタンパク質として単離されたvitrin(Mayne et al., 1999)の相同遺伝子と考えられるが、vitrinの機能はほとんど解明されていない。

② COS-7細胞に強制発現をさせると細胞外に分泌されるが、直ちに細胞表面に吸着し、細胞表面上でヘテロフィリックな接着活性を発揮する。

③ ニワトリ網膜においては、眼の幹・前駆細胞が局在する毛様体辺縁部に特異的に発現することから、ニッチを制御していることが考えられる。

Akhirinは、脳や脊髄が形成される胎児期において、神経幹細胞が局在する側脳室下帯や脊髄中心腔に特異的に発現することから、Akhirinによる脳神経幹細胞や脊髄神経幹細胞の制御メカニズムについて研究している。

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